私たちの心の中には、若くて健康だった頃の親や配偶者のイメージがあります。
「内的対象」と呼ばれる、いわば心の家族です。
認知症の症状で物忘れが増えたり、人格が変わったりすると、そのイメージは変化しますが、介護者はなかなか受け入れられず、戸惑います。
つらいのは介護そのものではなく、以前の家族がいなくなってしまったことと話す介護者は少なくないようです。
もともと相手に対して良いイメージを抱いている介護者ほど、イメージの喪失に苦しむことが多いようです。
家族が認知症になると、変わっていく部分に関心が向きがちですが、変わらない部分も必ずあります。
変わらない部分に目を向けてください。
きっと、家族の温かい歴史があるはずです。
「見直して 変わらぬ部分 きっとある」
アイゼン、心の俳句・・・。