高齢の親が病院に行った帰り「先生は何と言っていた?」と聞くと、「話が早すぎてよくわからなかった」と言われたことはありませんか?
アメリカの心理学者ソルトハウス氏は、加齢に伴う認知の変化に「遅延」を挙げているそうです。
高齢になると、理解力はあっても、理解に要する速度が落ちるとのことです。
質問を理解して答える反応時間も長くなります。
医療スタッフだけでなく、家族も高齢者に遅延があることを忘れがちです。
家族だんらんの時、子どもや孫が談笑していても、すぐには理解が追い付かない高齢者はさみしい気持ちになっているかもしれません。
認知症の患者に早口で話す配偶者や子どもたちは多くいます。
こちらが言っていることが理解できないのは、相手のせいだけではありません。
情報提供のスピードに原因があることもあるのです。
医療現場は忙しく、医師や看護師の説明はつい早口になりがちです。
そのために患者に内容が届かないことも多々あるでしょう。
先手を打って先生や看護師に「すみません。高齢ですので、ゆっくり話してもらえませんか?」
と言っておきましょう。
そうすれば、説明するスピードを下げてもらえるでしょう。
「お願いね ゆっくり話して 説明を」
アイゼン、心の俳句…。