「認知症の親を介護するとき、つい声を荒らげてしまう」
介護をしている家族の間で、よく聞かれる声です。
「血縁関係がない人だと、こうはならないのに・・・」という人も多いようです。
これは、しっかりしていたころを知っているが故に、以前のように意思疎通ができないことにイライラしてしまうことが原因の一つと考えられています。
そんな時に、あえて名前に「さん」を付けて呼ぶなど、意識的に距離を置くと、気持ちが落ち着くことがあるそうです。
「さん付け」で呼ぶと、スタイルが変わり、介護者と自分と相手の関係を切り離し、客観的にみることが出来るようです。
コミュニケーションのパターンを変える方法は、「さん付け」で呼ぶことに限りません。
例えば、語尾に「です」「ます」を付けて丁寧に話しかけたりするのも、同様の効果が期待できるといいます。
介護する家族が自分の感情をコントロールできれば、認知症の患者の気持ちは落ち着くようです。
もちろん、状況によっては介護を受ける人を惑わせてしまうし、家族によって築いてきた関係性も違う。
慣れ親しんだ呼称を変えることに、抵抗を感じる介護者もいます。
東海大教授で精神科医の渡辺氏は、
「すべての家族でうまくいくっとは限りません。」「相手を想う気持ちが変わらなければ、罪悪感を抱く必要はない。
呼び方を変えることでお互いの感情が安定するのなら、一つの手段として使ってみてもいいのでは。」と話されます。
介護だと思うと苦しいので、高齢になって子供に返っていく親への恩返しと考え、気持ちを切り替えていくと、気持ちが楽になるそうですよ!
「介護では 心にゆとりの 接し方」
アイゼン、心の俳句・・・。