認知症の介護には、認知症について知ることが大切と言われます。
症状について正確な知識をもたないと、現実を受け止めることが辛くなってしまうからです。
知らないまま介護を続けるのは大きなストレスにもなります。
例えば、認知症の主な症状が「物忘れ」れあると多くの人が考えていますが、この理解は十分ではありません。
認知症の記憶障害について新聞に載っていましたので、お伝えしたいと思います。
記憶は、
〇覚える(記銘)
〇覚えておく(保持)
〇思い出す(想起)
の3つの機能で構成されているそうです。
認知症では、これら全ての機能が低下します。
つまり、認知症の人は「忘れる」だけではなく、新しいことを「覚えられない」そうです。
一般的にいわれる「物忘れ」とは、少しイメージが違うかもしれません。
【認知症を患う料理好きの女性の例】
ある日、ガスコンロの火を消し忘れ、鍋を焦がしてしまいました。
同居する娘が心配して、火の出ないIH調理器に替えましたが、女性は使いこなせません。
娘は「せっかく買ってあげたのに」と怒りました。
女性は新しい機械の操作方法を覚えられなかったのです。
でも、娘はそれを理解していなかったために腹を立て、母を責めたててしまいました。
特に子育ての経験がある方は「しつけ」の感覚で認知症の人に言い聞かせようとしがちだそうです。
でも、認知症の人は何度言われても覚えられないのです。
このことを理解しないと、介護する家族には、「何度も同じことを言わせる」「言ったことを守らない」といったイライラや不満が募ります。
時には「わざとそうしているのではないか」と疑い、自分が被害に遭っているように感じてしまうのです。
子育てと、似ている部分がありますね。
しつけと思い、言い聞かせる・・・。受け手も、怒ってしまう・・・。
反省(ひとりごと・・・)
怒りの感情は介護する側、される側の関係を悪くします。
そして自信をなくしてしまいますよね・・・。
「理解しよ 覚えられない こともある」
アイゼン、心の俳句・・・。