匂いで認知症の検査が出来るカードがある、というのをご存知でしょうか?
株式会社グローバルエンジニアリングという会社が、2014年9月に検査キット「はからめ」を発売しました。
10枚の小さなカードに匂いを閉じ込め、その匂いを嗅ぐことで、認知症又は軽度認知症かどうかを判断できるというものです。
カードをこすると匂いが出てくるため、6つの選択肢から、最も近い匂いを選択します。
では、どうしてにおいを嗅ぐだけで、認知症かの判断が出来るのでしょうか?
臭覚障害がある人は、健常者の4倍アルツハイマーになりやすいというデータがあるそうです。
認知症の代表的な症状である記憶障害は、記憶をつかさどる「海馬」が委縮することによっておこりますが、アルツハイマー型認知症では、海馬の前に、海馬よりも脳の外側にある「臭内皮質」が冒されることがわかっているようです。
臭内皮質は臭覚に大きくかかわる部分であるため、記憶障害よりも先に臭覚の低下として現れるそうです。
実際に、アルツハイマー病の患者と健康な高齢者の臭覚を比較したテストでは、明らかにアルツハイマー病患者の成績の低下がみられたという研究結果があるそうです。
また、匂いはアルツハイマー病の予防・改善にも役立つという話もあります。
検査キット「はからめ」の使い方をご紹介
①においカードを1枚ずつ取り出し、【軽くこすってください】と書かれた円の中をこすります。
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②こすった部分からニオイがするので、そのニオイを嗅ぎます。
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③確認したニオイが何のニオイなのかを回答用紙の選択肢の中から選んで、あてはまる選択肢に丸を付けます。
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④ニオイがよくわからなかった場合は、再度、円の中をこすって嗅いでださい。
また、ニオイがしない場合「⑥無臭」を選択します。
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⑤全10枚(A~J)のにおいカードのニオイを解答し終わったら、解答用紙を送ります。
10日前後で結果が届くようです。
匂いがわかりにくくなったからといって、必ずしも「頭の働き」が弱っているわけではないそうです。
鼻に関する特別な病気を持っているわけでもないのに、急激に「匂いがわかりにくくなる現象」が出た場合、その数年後で急速に「頭の働き具合」が低下する可能性があるそうです。
普段の日常生活では、意識することが大変難しい事だからこそ、出来るだけ早い段階での発見・対策をしていくことが大切ですね。
「ニオイ嗅ぎ 早めの発見 対策を」
アイゼン、心の俳句・・・。