高齢者が物忘れをするようになると、認知症を疑いがちではないでしょうか?
ところが、認知症の治療をしても改善しないことがあります。
こうした場合、肝機能低下が招く合併症「肝性脳症」の可能性もあるようです。
症状の一部が認知症と似ており、混同しやすいのだと専門医はいいます。
肝性脳症とは?
主に、肝臓が持つアンモニアの解毒機能が衰えることで起きる。
体に有害なアンモニアは、腸で食事中のタンパク質が分解される際に発生します。
肝炎が悪化し肝硬変になると、腸から血液で運ばれてきたアンモニアが十分解毒されないまま脳に達します。
腸からは、機能が低下した肝臓を迂回する血液の流れも生まれるため、さらに血液中のアンモニア濃度が上がり、脳にダメージを与えます。
症状としては、物忘れや昼夜のリズム逆転などに始まり、中程度で幻覚や興奮状態が現れ、重症になると昏睡に至るそうです。
初期症状は、認知症やうつ病の症状と似ているため、見過ごされる場合もあります。
肝性脳症の原因となる肝炎は、認知症と同様、高齢者ほど多い病気です。
物忘れの原因の判別がつかない場合、内科で肝機能検査を考えてみてもいいかもしれません。
「認知症? 肝性脳症 疑いあり」
アイゼン、心の俳句・・・。