現在の医療は専門性の分化が進み、医師が臓器別の症状に目を向けすぎるなどの問題が生じているようです。
認知症の治療でも、医師が診断や治療に焦点を当てるあまり、介護をする家族の苦悩などに目が向けられない場合があります。
医師や家族、看護師、介護士、施設職員など、職種によって「焦点を当てるべきポイント」が異なります。
患者やその家族を適切にケアするために、スタッフの間で連絡を取り合い、協働的なケアができているのかどうか、確認する必要があります。
焦点化は医師や介護士といった専門職だけでなく、認知症の人を介護する家族にとっても課題となります。
たとえば、認知症の人の物忘れだけに目が向き、「どうすれば改善するか」とばかり考えて対応すると、認知症の人が抱えている不安や困惑に焦点が当てられず、介護する側とされる側の関係が悪化することもあります。
「できないこと」ばかりに焦点を当てるのではなく、彼らの気持ちに目を向け、できることを探してあげましょう。
「焦点を 出来ることに 当ててみる」
アイゼン、心の俳句…。