親や配偶者が認知症になったと、オープンに話せる人は多くはないものです。
家族には外部との「境界」があり、境界を通して地域や親せき、医療機関などとやりとりをします。
認知症ケアは介護者一人では困難です。
境界を解放して、外部との情報交換を円滑にする必要があります。
病気に関する情報を得るには専門家との境界、徘徊で行方が分からなくなった時に保護してもらうには地域との境界を開かなければいけません。
しかし、家族にメンタルな問題が生じると、むしろ境界が固く閉ざされてしまうことがあります。
認知症介護のことを誰にも言わずに介護者一人が抱え込み、介護疲れによる心中事件が起きてから、初めて近隣住民が知るというケースもあるようです。
「以前と様子が違うな」と感じたら、周囲が声をかけて下さい。
話し相手になるだけでも介護者のストレスは和らぎます。
介護者が自ら境界を開くのは抵抗があるかもしれません。
勇気を出して、まずは子どもや孫など家庭内の境界、次はケアマネージャーや医師ら専門家との境界、そして地域との境界を開いていきましょう。
きっとあなたの味方になってくれるはずです。
「境界を なくして心も 解放を」
アイゼン、心の俳句・・・。