「墓じまい」という造語が広く使われるようになって、4~5年が経つでしょうか。
ここ数年の間に、仏壇や墓の処分・撤去が進められつつあります。
もともと仏壇というのは、お寺にお参りできない時でも仏様にお参りできる空間として家に設けられたものです。
家族が揃って仏様に参ることで、家族の中でも団結がとれています。
また、屋外にも「○○家の墓」「先祖代々の墓」と納めていき、手を合わしていく中で、自分につながる家族のつながりも養われてきました。
しかし現代では、核家族化が進み家族がバラバラに住んでいることもあり、仏壇や墓に参ることも少なくなり、それを守る意識もなくなり、厄介な物のような扱いになっています。
それと同じ状態が家(実家)にも表れつつあります。
「家じまい」ですね。
家じまいとは?
高齢者が晩年に自宅を手放すことや、両親の死後に残った家を遺族が売ること。
「家じまい(家の処分・解体)」がこれからの流れになっていく理由として、実家を出た子どもと離れて暮らす高齢者が抱えている、「子どもに迷惑をかけたくない」「自分のことは自分でやりたい」という思い。
単身の高齢世帯の増加や終活の広がりなどで、生前の売却はさらに増えることでしょう。
また、空き家の増加が、自治体の維持において、不審火や窃盗といった防犯上の問題や、建物の老朽化・倒壊・景観の悪化といったリスクの増加もあげられます。
墓じまいが流行しましたが、墓石の倒壊や墓の景観悪化などの苦情が増加したのと同じように、空き家の増加により自治体のリスクが増えると考えると、ますます家じまいの流れは加速するでしょうね・・・。
「家じまい ますます流れ 加速する」