9月も下旬となり、だんだんと日が短くなってきました。
夕暮れになると、なんだかさみしさを感じませんか?
夕暮れは、認知症の人にも影響を与えるようです。
日が暮れてくると「そろそろ家に帰る」などと言い出し、自宅へいることを忘れて外へ出ようとする人もいます。
独り言が増えたり、制止する家族に怒りだしたりすることもあります。
このように、夕方から夜にかけて、認知症の人の気持ちが不安定になる状態は「夕暮れ症候群」と呼ばれ、患者の10%ぐらいに認められるようです。
一般的に、夕暮れ時は仕事を終え、家に帰る時間です。
「家に帰って夕食を食べる」といった若い頃からの習慣は、認知症が進んでも残っています。
また、夕方以降は脳の覚醒度も低下するので、混乱が生じやすくなるともいわれます。
認知症の人が利用する施設でも、日が暮れてくると落ち着かなくなったり、外に出たがったりする人がよくいるそうです。
職員たちはいろいろな工夫をして、落ち着かせようと奮闘しています。
例えば、脳の覚醒度を保つために積極的に話しかけたり、音楽やテレビを楽しんでもらったり、眠気が生じないように明るくしたりしているそうです。
「晩御飯を用意したので一緒に食べましょう」と話を合わせたりもして、気持ちに寄り添います。
施設内や近所を一緒に歩くだけでも落ち着くことがあるようです。
「しっかりしてくださいここは家ですよ」などと強い口調で現実を押し付けないであげてください。
認知症であってもなくても、夕暮れ時はさみしく感じるものです。
「夕暮れ時 さみしさ不安が 募ってくる」
アイゼン、心の俳句…。